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特集

ピアニストとしてリサイタルなどの演奏活動を行っています。視力が悪く、メガネとコンタクトレンズは私にとってとても大切なパートナー。譜面を読むときも、お客様の反応を見る時も欠かせないものです。今回、メガネを新しくつくるにあたって、視力だけでなくフレームのデザインや色合い、私自身の好みや肌の色、生活スタイルなど、さまざまな要素を考慮し、ベストなメガネを選んでいただいたプロのスタッフの方々に感激しています。

メタルフレームへのイメージが一新しました。

たくさんのフレームが並んでいるとそれだけで迷ってしまいます。視力が悪いとレンズがどうしても厚くなるので、大きなフレームよりもスモールタイプがいいとナガタさんのスタッフの方からアドバイスを受けました。いくつかのタイプを自分で選び、実際にかけた感じを見ていただき、私の肌色や顔の形に合うようなものに絞り込んでいきました。

シンプルで使いやすいものがいいのか、個性的でインパクトのあるものがいいのか。少し悩みましたが最終的にはシンプルな『ティファニー』のメタルフレームを選びました。テンプルにあしらわれたハートがアクセントになっていて、でも主張しすぎず、場所を選ばずかけられますよということでした。

これまでにも何本かメガネをつくってきましたが、ほとんどがセルフレーム。メタルフレームは一番、最初につくった中学生の時以来です。あの頃とはずいぶん違うなと驚きました。とても軽くて安定感があります。メタルフレームといえばシルバー色でシャープなイメージがあったのですが、これはピンク味を帯びたベージュ色。ソフトで女性らしい雰囲気があり肌になじみますよと言われ、なるほどなぁと感心しました。

3、4年前まで、夜、お風呂に入る前までコンタクトをつけているような生活でした。でも眼科医の先生からできるだけ外す時間をつくった方がいいと言われ、意識してメガネをかけるようにしています。今は自宅でピアノを練習する時もメガネです。今回のメガネもあまり度数は強くせず、かつ、ある程度遠くもクリアに見えるように設定してくださいました。長時間の練習でも目が疲れず、さすがプロの技だとまたまた感心してしまいました(笑)。


いろいろな人たちが、音楽にふれる、楽しむ機会をつくっていきたい。

ピアノの演奏はまず、譜面を読むことから始まります。読むというより、じっと見ている感覚ですね。ただ弾き始めると、本を読む感覚とは違い、瞬間的に譜面をとらえる視力が必要です。

兄がピアノ教室に通うのに着いていき、3歳の頃からピアノを始めました。小学生のときに父の転勤で関東に引っ越しました。習っていた先生のご紹介で、桐朋学園大学音楽学部付属の子どものための音楽教室に通い、その後も桐朋の高校、大学でずっとピアノを学びました。小さな頃から「夢はピアニストになること」と言っていましたが、それは“ピアノを弾いている人”くらいのニュアンスで、仕事としては捉えていなかったと思います。

ピアノが弾ける環境にいたいという思いで自分で道を選択してきました。大学卒業後、パリに留学したときも、もっと音楽を知りたい、勉強をしたいという気持ちからでした。私は高校生の頃から、19世紀末のフランス、ドビュッシーやラベルの時代、ピカソがパリで活躍していた頃の文化にとても興味を持ち、フランスで教育を受けたピアニストも好きでした。それもあってパリに行きたい、住めるならなおさらいいと(笑)。

2年間の留学中、貪欲にいろいろなコンサートに出かけました。有名なオーケストラもオペラもバレエも。そんな中でとても印象的だったコンサートがあります。現代音楽専門の音楽集団が行った子どものためのコンサートです。前衛的で、メロディもなく奇声を発するような曲目もあり、いわゆる大人にとっては難解なんですよね。でも子どもたちはなんの先入観もなく音のひとつ一つに反応し、表現者のエネルギーを受け取り、おとなしく一生懸命、聞いている。連れてくる親御さんもすごいなぁ、素晴らしいなぁと。

クラシック音楽の歴史は小さなサロンコンサートで育まれてきました。大きなホールで名曲を聴くのも必要でしょうが、少人数であってもいいし、子どもやさまざまな年代の方がいろいろな音楽に触れる、楽しめる環境が日本でももっと増えていけば……。そこで興味を持ったり感動すれば、もっと聞いてみたい、ピアノを弾いてみたいなと自ずと世界が広がっていくと思います。私はピアノという楽器で音楽に携わっているひとりとして、そういう場や機会をこれからもつくっていきたい思っています。


下田聖子氏プロフィール

1981年、大阪府生まれ。3歳よりピアノを始める。 桐朋学園大学音楽学部卒業後、パリ・エコール・ノルマル音楽院に留学、ディプロマ取得 2003年、大阪国際コンクール大学部門第2位入賞(1位なし) 2004年、パリにてリサイタルを開催

2006年、シャネル開催の若手音楽家を支援する、ピグマリオン・デイズのアーティストに選ばれ、銀座シャネルルネクサスホールにてソロコンサートを1年間に10回開催、大阪イシハラホールにてリサイタル開催

2007年以降、企業主催のイベントコンサートやマタニティコンサート、大阪イシハラホールや東京サントリーホール ブルーローズでリサイタルを行うなど、新進気鋭の若手音楽家として活動をしている

下田聖子(ピアニスト)公式ウェブサイト

2010年『パリの観覧車(グラン・ルー)〜ベル・エポックを探して〜』
CD発売
品番:OTCD-2285

曲目
ドビュッシー 亜麻色の髪の乙女
       プレリュード(ベルガマスク組曲)
       「版画」Ⅰ塔、Ⅱグラナダの夕暮れ、Ⅲ雨の庭
       ミンストレル
サティ    ジムノペディ第1番
       牧歌(最後から2番目の思想)
ラヴェル   水の戯れ
リスト    リゴレット・パラフレーズ
ショパン   ノクターン第2番作品9-2

全11トラック
フランスの作曲家を中心としてパリで活躍をした方の作品を選んでみました

6月に大阪で行われるマタニティコンサートに出演予定、
12月には東京でソロリサイタルを開催予定



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